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活用実践事例集
2024/09/19
書き込み式 漢字はなまるスキルで 漢字テストクラス平均90点を維持する
本ドリルは大変優れたつくりとなっている。そのおかげで漢字テストクラス平均90点以上を維持することができた。
そのために、次の点をしつこく、しつこく粘り強く守っていった。
2.必ず授業中に取り組む
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永島 俊之元教諭
元千葉県公立小学校初任者指導教員
継続は力なり。ただし、ただ継続すればよいというものでもない。教師も子どももぶれなく、常に正しく継続することがよい結果を生む。以下のシステムと留意点を熟読し、自分なりの改善点があれば、授業の前に改善を決める。授業中の思い付きのぶれはやめよう。
<書き込み式漢字はなまるスキル習得システム>
ステップ1.「おぼえる」授業冒頭5分間に行う
「習」を例に説明する。始まる前は右利きの子の場合は、机右半分には何も置かない。上に筆箱、左にスキルを使用するページを開いて置かせる。
①読み上げ…一斉に次のように読み上げる
「しゅう・ならう」「習字の先生。ピアノを習う。」「1画目に気を付ける。」
「11画、部首は羽。」「風習、自習、練習、見習い。」
読み上げる順序も型も決まっているので、他の漢字も同じように読み上げることになる。
②注意点…教師から成立ちや注意する点を手短に伝える。
③空書き…人差し指を出して一斉に筆順を言いながら空に書く
「習」の場合は、次のような声になる。
「いーち、にい、さん、しーい、ごお、ろく、しち、はち、きゅーう、じゅう、じゅういち」
④指書き…各自筆順を言いながら机に人差し指で10回書く。
教師は次の注意点を伝え、必要に応じて机間指導をする。
「初めはスキルを見ても良いが、徐々に見ないで書けるように努力する」
「人差し指にしっかり圧力をかけて机につけて書く」
書き終わったら各自次のステップに進む。(慣れるまで1~3日目は一斉に進める)
⑤なぞり書き…筆順を言いながら1~2マス目のなぞり書きをする。
教師は次の注意点を伝え、必要に応じて机間指導する。
「必ず声を出します。また下の薄い文字が見えないように、はみださず正確に書きます。」
⑥写し書き…筆順を心の中で言いながら3~4マス目に写す。
教師は次の注意点を伝え、必要に応じて机間指導する。
「四のお部屋のバランスを考えながら漢字を写していきます。「習」は上の部屋にそれぞれ羽の右左が入り、下の二つの部屋にまたがるように「白」を書きます。」
(「四つの部屋」に番号を振って「1の部屋…」等と学級で約束を決めておくとよい。)
「見ないで書けそうな人は見ないで書いて構いません。正しく書けたか確かめます。」
⑦仕上げ書き…5マス目でもう一度なぞり、6マス目で何も見ないで書いて仕上げる
教師は次の注意点を伝え、必要に応じて机間指導する。
「5マス目で、間違えて覚えていないかなぞって確かめます。」
「6マス目は定規などで上を隠して何も見ないで書けるように仕上げましょう。」
④~⑦が終わった子どもには次のうちのどちらかを選ばせて待たせる。
A 覚えた漢字を目を閉じて何度も指書きをする。
B 次の進出漢字の指書きをして待つ。
ステップ2―1.「れんしゅうする」家庭学習か学校での隙間時間に行う
原則としてその日の家庭学習で取り組ませる。あるいは学校の隙間時間でやっても良いこととしても良い。子どもにもいろいろな事情がある。
「じゅく語」の欄に四つの熟語がある。これを漢字練習ノートに最低一行ずつ練習させる。各行のトップの熟語には振り仮名を振らせる。
例に挙げた「どきん 春風をたどって」の単元には新出漢字が9つある。2つずつ取り組み最後の「始」のときには、「読み方が新しいかん字」「かたちチェック」次頁のはなまるポケットを授業中に行う。一斉に時間を区切って取り組ませ、答え合わせをする。
ステップ2-2.「れんしゅうする」授業冒頭7分間に行う
[4]のページを例に挙げる。必ず縦に一つずつ行う。授業中に7分間で行う。
まず「詩」の脇に読み仮名を書く
下の1マス目にはなぞり書きを丁寧にする。
2マス目は写し書きをする。もちろん見ないで書いてよい。
3マス目は上を隠して、見ないで書く。
以上を「始める」まで続ける。終わったら、自分で全体を見て書き誤りがないかを確かめる。
終わったら教師に見せる。教師は即座にチェックし、誤りを指摘する。
終わらなかった子は隙間時間か家庭学習で最後まで行う。
ステップ3.「たしかめる」授業冒頭5分間に行う
[5]のページを例に挙げる。一斉にテストをする。時間は5分間。
終わった子は教師に持ってこさせ、直ちに教師が採点する。間違えた漢字については下のマスに見ないで書かせる。もし、書けなかったり間違えたりしたら、指書きを10回して隣のマスに再度書かせる。教師が○をつけ100点と記入する。赤の100点、青の100点と使い分けている学級もあるが、そこは実情で。
マニュアルを超えた活用術
「漢字はなまるスキル」にはマニュアルが掲載されている。しかしその真価を発揮し、子どもを伸ばすためには、マニュアルを超えた活用術が必要となる。
ここでは「ため」について説明する。
「空書き」の場面。子どもたちは一斉に声を出しながら書く。「いーち、にい、さん、しーい、ごお、ろく、しち、はち、きゅーう、じゅう、じゅういち」
書き順は確かに覚える。また、払いや曲がりも意識することができる。しかし、これでは書き順は合っていても、始筆の位置があいまいになる。例えば「友」と「反」などは同じ「空書き」となってしまう。そういったときは、例えば次のように指導する。
「交わりは『十』ですか? 『T』ですか?」
次のように唱えさせながら「空書き」をさせる。
「ンいーち、ンにい、ンさん、ンしーい、ンごお…」
つまり、一画一画始筆のときに一瞬「ため」を入れながら唱えさせるのである。
こうすることにより、各画の始筆の場所を確認できる。何よりも漢字が苦手な子どもも確認しながらついていける。
これだけで見違えるほど丁寧に書けるようになる。
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